確率過程ミニマム00 前書きとはじめに
まえがき
僕は、これまでいろいろな確率論の本を勉強してきました。残念なことに、そのすべてをよく理解しているわけではありません。自分の数学力はそれほどある方ではないのですが、応用数学として見るなら、一分野を除いてそれほど難解ではないという印象を抱いています。
ただし、確率過程論については、集合論的な議論を経過せねばならない記載が多く、抽象的で分かりにくい印象を受けていました。もう少し、具体的、あえて言うなら、低俗的な理解の仕方があるのではないかと僕は考えています。
僕自身、いろいろ試行錯誤する中、なかなか低俗的な論理展開で確率論を理解する方法を理解しました。*1ひとまず、勉強の嚆矢として、この自分なりの理解をここに書いてみようと思っています。
予定としては数学的にがちがちな本を勉強するつもりもあります。その時に見返してみて、論理の穴を見つけ、よりそれっぽい論理展開をすることができれば幸いです。
はじめに
そもそも、ブラウン運動っていらなくない?というのが、僕の方針になります。別に、正規分布する確率変数を仮定して、それいじょうの詳細に立ち入らないことにすると。そうすると、かなりの数学的な構造を省略できるはずです。
もちろんデメリットはあります。その代わり、繁雑な計算が増えてしまい、ブラウン運動の連続性を保証することが出来ないため、
\begin{align} d x = dt + d w \end{align}
といった表記を使いにくくなります。は微小量と証明していないので。*2そこで本ブログでは、
\begin{align} \Delta x = dt + \Delta w \end{align}
みたいな表記を使うことにします。じゃあ、このの意味するところはなんなのであろうか、ということを、普通の連続変数の確率論の枠組み*3で議論したいと思います。